告発文書投函+作成代行サービスのご依頼事例を紹介いたします。
当記事はご依頼者さま視点のストーリー形式となっています。
特定を防ぐため一部内容を変更・多少脚色をしている箇所もございます。
いただいたご感想・事後報告をつなぎ合わせた文章であり、
依頼者さまが書いた文章ではございませんのでご注意ください。
ノンフィクションに限りなく近いフィクションと捉えていただければ
間違いではございません。
目次
体験記概要
告発体験者さまは中年男性のサラリーマン。
逆パワハラを公然とする問題社員を部下に抱えています。
しかし、その問題社員は実権をにぎっており、
体験者さまの上司でさえもてあましているほど。
体験者さまはその問題社員の逆パワハラ・攻撃をいなしつつ、
上司からの要求・部下からの要望を聞きつつも反撃の機を
忍耐強く待ち続けます。心から許せる味方が居ない、
不利な立場からどのように解決をしたのか?
依頼者(主人公)さま情報
性別:男性
年齢:40代
職業:会社員(中間管理職)
状況:問題社員と社員、上司からの圧力を受けている
告発体験記
問題社員が部下にいる
私が告発に至った事情を説明いたします。
私はとある企業で中間管理職をしています。
もう、いまの会社に勤めてすでに20年近くになります。
順調とはいえませんが、それなりに出世もして
部下を数十人抱えています。
しかし、部下といっても他部署の人員も含まれており
「名目上の部下」と言ったほうが適切かもしれません。
私の勤めている会社では、現場組みと内勤組みにわかれており、
私は内勤組みに在籍しています。現場組は組織においては
内勤組みのなかに一集団というちょっと変わった形態となっています。
人望がないなりにうまく部下をとりまとめていました。
ですが、とある男性(以下、A氏)のせいで職場環境が悪化してしまったのです。
A氏は2年ほど前から現場組みに入った社員です。
他営業所からの人事異動でやってきました。
A氏は私と同年代であり、仕事もできます。
ただ、体育会系気質で大人しい相手には横柄な態度で接します。
部署内でもなにかと大声で叫ぶのでうるさくてかまいません。
私も何度が注意したのですが聞く耳もたず。
それでも現場組みのまとめ役であるB氏がA氏を宥めていたので
なんとか業務は滞ることなく処理できていました。
部下からの逆パワハラ
事態が一変したのはベテランのB氏が退社してからです。
B氏がいなくなったことによるA氏の専制がはじまりました。
B氏に近いポジションであったA氏が好き勝手やりだしたのです。
A氏は周囲を威圧するがごとく声を張り上げる癖がありました。
そのため、感化された若手社員数名も同じ行動を始めます。
私はA氏の上司にあたりますからその他部下の手前、
厳重注意を何度もしました。
しかし、一向に意に介しません。
明らかに私を下に見ています。
会社の方針で決定された事項を伝えたときにも
気に食わないと「おまえはxxもできないのか?俺だったら言うね」と、反抗。
日に日に暴言に近い表現を私に投げてきます。
A氏は、自分(A氏)が掌握している現場組みの力がなければ
業務が滞るのをわかっているのでしょう。
名目上の地位は私がうえ。
でも、現場の実権はA氏が握っていました。
部下の小規模な反乱
A氏をコントロールできない私を見て、
内勤組みも私のことを馬鹿にしはじめました。
もともと私は優しそうな外見もあいまって
何かと舐められやすいタイプです。
でも、仕事はできるほうですから部下から舐められていても
部下が私の言おうとうりにするだけで結果は残せます。
実績もありますから自信があったのです。
ですが、A氏を御せないことを理由に、
もともと私に反感をもっていた内勤組みが反旗を翻しました。
明確ではなく、いやに組織人らしい方法で。
具体的には私が挨拶をしても「うぇっす」「うっす」など、
「俺はおまえの友達かっ!」と言ってしまいたくなるほど
失礼な態度で接してきます。
私が何度も事前確認をとった作業も、
「聞いてませんでした」と「それ、言いましたっけ?」
と、ふざけた口を聞いて来ます。
ただ、以上のような行動をとるのはあくまでも複数名の男性社員だけです。
そのた内勤組み社員は
「いち社員として上司の命令は聞くが、人間的には尊敬していない」
という微妙な態度で接してきます。
板ばさみ
内勤組みのいやがらせにより、業務に遅滞が発生。
現場組みにおいてはA氏の専制による混乱。
A氏からパワハラをされた社員からは
相談を事あるごとに受けていました。
A氏の影響によって私がさらに人望を失い、
部下が思ったとおりに働いてくれない。
その穴埋めとして私はさらに頑張りました。
同時に、事態を改善しようと直属の上司に相談をしました。
あとあと、この行動が身を助けると思ってのことです。
上司に相談したという事実があれば、何かあっても
言い逃れ、責任を分散できるとの思惑もありました。
しかし、上司は取り合ってくれません。
なぜなら、A氏には実績があったためです。
A氏はすでに部下の育成という功績がありました。
なかでも中堅社員C氏の実力を伸ばし、数字として会社に
利益を与えていたのです。
また、A氏のキャリアは申し分なく、A氏を排除してしまうと
穴埋めとして相応の人物を補充しないと仕事が成り立たない状況でした。
ですが、現場を俯瞰できる立場にある私としては
A氏の働きはプラマイゼロどろこかマイナスだと、的確に判断できていたのです。
責任をとらされるのは自分だと気付く
A氏からの逆パワハラをいなしながら、
A氏に被害を受けている部下たちを宥める日々。
私に失望したのか、怠慢気味になっている部下の残務処理を
毎日夜遅くまでこなす。
最近ではA氏が部下の教育のためと、体罰的な内容も耳にしました。
このままA氏の行動がエスカレートするとした場合、
A氏を御せ無かった直属の上司である私の責任になってしまいます。
責任をとらされるのは私。
切り捨てられるのは私です。
誰かが責任をとらないといけないのであれば、
A氏と直属の上司であり、現場組みを管理する私がご指名されるでしょう。
冷静に考えてみると無性に腹が立ってきました。
A氏のパワハラ相談も受けながら、業務を阻害させないため
A氏の気分とりをしつつ、私を舐めている社員の穴埋めもする。
上司からの意向もあってA氏につよく物申せない立場。
だからこそ、無能上司扱いされながらも誰よりも働いている。
明確に誰よりも働いているのは自分自身だと自負しています。
それなのに、社内において私のへの風当たりは強いです。
私も長年社員生活をしてきました。
私と似た状況により去っていったライバルも知っています。
誰よりも気がつき、優秀で、仕事ができるのに組織の
ポジション取りが失敗していった人たち。
無難なやつらばかりが生き残っていくのですね。
告発を決意
なんでわざわざ俺が貧乏くじを引かなきゃならない?
怒りに任せ本社へ直談判しに行こうとも思いました。
しかし、それでは私が「悪者」で終わりでしょう。
A氏を切る口実に私にも責任が押し付けられます。
うまく事態を好転できないものか?
考えたすえ、私はA氏に対する態度を変えました。
日和見な部下社員の手前ではA氏を注意することにしたのです。
ですが、社員の居ない場所では弁明をするというダブルスタンダードです。
「A氏の力がないと業務に支障がでることは重々承知している。
けれど部下の手前もある。そのへんはわかってほしい」と。
私の上司の言質からも台詞を拝借し、
「私はA氏の味方ですよアピール」を展開。
結果的に、私の頑張りを認めた社員がではじめました。
ただ、A氏は私が強めにでれないことを周囲に流していたので
全体としてはまだ、私に疑問を持っている社員が多数という状況でした。
しかし、完全アウェーでなくなったことに意味があります。
そして、A氏には私に対する警戒心を解いた結果となったのです。
A氏の目から見れば、私の存在は「自身の保身のために擦り寄ってくる無能上司」
と写っていたでしょう。
5人の報告者
それからというもの告発の機を待つ日々です。
A氏から私に対しての態度は軟化したのですが、
一向に社内の雰囲気は改善されず。
現場組みにおいてもA氏の専制が高まり、ついには事件が発生。
ですが、その事件の詳細は内勤組みの私には知りえません。
報告をもたらしてくれたのは若い頃から世話をしてきた D男です。
どのような目に遭ってきたのかを詳細に話してくれた社員は
内勤・現場組みあわせて 5名ほど存在します。
A氏からパワハラを受けたり、体罰をされた男性社員たちです。
そのなかでも事あるごとに報告してくれのがこのD男です。
前述の5名(以下、報告者)は私の味方と言えました。
でも全員が信じられるわけではありません。
と、いうのもA氏と通じている社員が1名居ると確信をもっていたからです。
確信に至った理由。
それは、私が報告者に話した会話内容をA氏が知っているかのように
けん制をしてきた事があったためです。
これで確信が持てたのです。
A氏と通じる社員。ジョーカー(内通者)が私を探っていると直感しました。
誰の報告を信じるのか?
私には思惑がありました。
告発内容にはできるだけ詳細な内容を書き、
悪戯ではないと印象付けたいと思っていたのです。
そのために、報告者からA氏の具体的行動を聞きまとめていたのです。
でも、おかしいことに気付きます。微妙に内容が異なるのです。
内容が重なってる点があったとおもったら仔細が異なる。
または報告者の1名からしか聞けなかったパワハラ内容もありました。
そして、私にとって不利な点がありました。
それはまったく証拠がないこと。
毎日、暴言を吐かれていると打ち明けてくれた社員でさえ、
なんら証拠を提示してくれません。
ボイスレコーダーを仕込むことさえ怖くてできない様子です。
私は報告された内容である「A氏のパワハラ・シゴキの現場を目撃」していないのです。
不正確な情報と正確な情報が入り混じったまま私のもとに
あつまってくるイメージ。
それでも告発はすると決めていました。
方法は手紙です。私が勤めている会社は、全体で見ると大きい事業体です。
そのため社長宛・監査部門宛でも事前チェックが必ず入ります。
なかなか話を通してくれないのはわかりきっていましたから。
一方的に送りつけられる手紙を選びました。
それでもチェックされたり、読まれずに捨てられる可能性は十分にあります。
しかし、ここまで来てやめられません。
でも問題がありました。
告発を決意したのはよいけれど、私は告発文章に誰の報告内容を書くのか、
または書かないのか、選択を迫れていたのです。
告発決行前
告発決行前の社内状況は以下です。
1.私(内勤組み・現場組みの統括者)
2.A氏(現場組みトップ)
→問題社員。上司部下問わずパワハラ実行。
3.現場組み社員
→現場組みの社員複数名が報告者
4.内勤組み社員
→中立・傍観。複数名が報告者
私はA氏の逆パワハラに遭っている状態。
現場組みの実権を握っているA氏は
現場組みの社員にパワハラ・シゴキを与えています。
社内の人間は頼らない
A氏と通じながら私に擦り寄ってきた人物は結局、わからずじまい。
報告者の立場や報告内容を時系列にまとめて、なんとか
あぶりだそうとしたのですがまったく検討がつきません。
あえて嘘の内容を私に報告して、私が上司に掛け合うのを
見越しているのかもしれません。
A氏は頭が切れるタイプですから、部下を私にけし掛ける
方法だってとるでしょう。
そうなると誰が本当のことを言っているのかわかりません。
打つ手を間違えると私が窮地に立たされる局面です。
あえてここは誰も信じません。
相談したのはstupchbiaさんだけです。
告発内容は、主にA氏の部下に対するパワハラ行為について記しました。
報告者からもたらされた詳細内容は一切記していません。
特定の報告者から聞いた内容を記してしまうと、
私が特定される恐れがあるためです。
見る人が見れば、私が裏で手を引いているとわかります。
そのため、報告者経由で得た情報は記載していません。
社員のほぼ全員が把握している情報(A氏のパワハラ・シゴキ)だけを
文書に記しました。
これであれば手紙の文面から差出人を推測するにしても、
社員のほぼ全員が容疑者となります。
私が告発に絡んでいると思われにくい反面、
本社の方が取り合ってくれる可能性は低いのが欠点です。
告発決行
機は熟したと思い、ようやくA氏に対する告発をおこないました。
告発は手紙。本社社長宛と、本社の監査部門への2通です。
告発文書については私は一切手をつけていません。
stupchiba様にすべてお任せしました。
文章の癖から判別されないように代理作成も頼んだので、
手紙自体から私が特定されることはまずありえません。
結果
結果としては成功だと思います。
A氏が「排除」された点を見れば成功でしょう。
詳細は伏せさせていただきますが、
本社からの調査が入ったのが決め手です。
私はA氏の直属の上司です。
本社側からすれば、A氏を諌める立場であり、かつ被害者という微妙な
立場であったようです。
覚悟はしていたのですが、まったくお咎めなしでした。
本社役員からの言に寄れば、
私がなんら責任を負わずに済んだ理由は2点あったとのこと。
まず、私はすでに上司にA氏の態度について相談をしていた点。
そして、部下(社員)からの擁護があった点です。
社員に対してておこなわれた個別聞き取り調査の際に、
複数名の部下たちから私を擁護する発言があったそうなのです。
私が現状改善のために奔走していることを知っていてくれたのでしょう。
でも、A氏の監視・同僚の手前もあり様子を見るしかなかったのですね。
明らかに内部者しか知りえない情報もあったのですが、
犯人探しはされませんでした。
逆を言えば、当たり障りのない情報であったら取り合ってもくれなかったでしょうね。
この、塩梅が告発をするときには重要だと実感しました。
その後、A氏が他営業所へ『出向』したことによるゴタゴタが続きましたが、
いまでは何とか落ち着きを取り戻しつつあります。
ジョーカー(内通者)判明
A氏がいなくなってからというもの、いままで鳴りを潜めていた
社員たちからA氏に対する不満がわきあがりました。
「A氏が居なくなったとたんこれか」と、呆れます。
強きものに従う組織人の性(さが)を見た感じです。
でも、私にとっては良いながれです。
これを好機として、再発防止のためと称し、
社員との話し合いを設けました。
といっても、「何かあったら相談して」と話す程度です。
その程度なのですが、いままで溜まっていた不満を話す社員は
多く、A氏のパワハラ行為の全貌が見えてきました。
また、社員の愚痴を聞いていくなか、
A氏と通じている・懇意にしていた社員の名前も
把握できました。
そのなかには、A氏のパワハラ・シゴキ行為を私に
告げ口してくれた報告者5名中、2名の氏名が含まれていたのです。
2名のなかには私が世話をしてきたD男も含まれて居ます。
正確には、D男ももう一人の内通者もA氏に対しては
なんら良い感情は持っていなかったとのこと。
私が排除されても、A氏が排除されても
勝ち馬に乗ろうとしただけ、というのが実態です。
でも、うかつに報告者を告発の協力者に巻き込んでいたら
私が排除されていたことは確かでしょう。
告発を予定していることを誰かに話していたと
思うとゾッとします。
たぶん、私にとって人生初の告発であり、
人生最後の告発でしょう。
もう、これで終わりにして欲しいでのが本音です。
以上が、私が体験した告発実録です。
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